伝えること。からっぽ経験。

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今週は「薬膳フレンチ講座」がありました!
もう数えていないのですが20回目くらい…で、すかね!?

薬膳フレンチは、その日のコース料理がお勉強の題材。つかわれる食材をテキストに載せてお伝えしますが、その効能は、TT生が効能をリサーチしています。

効能のリサーチは人柄がでる。薬膳大好きっ子ならではのこだわりもでます。今回もまた、人情あふれるテキストが生まれました。
メンバーのみなさんありがとう、そして、お疲れさまでした!

そして、何度も打ち合わせして生まれたお料理。こちらは難波シェフ夫妻の、人柄もこだわりも技術も愛情も、すべてがあふれます。写真の、いわしとトマトの前菜ひとつとっても、たくさんのアイデアと手間がかかってる。

だから、初参加の方に、薬膳っておもしろいじゃあんって思ってもらえていたらいいな。常連さんにも、やっぱコレだよね!って思ってもらえていたらいいな〜。

ご参加のみなさまも、ありがとうございます!


さて、薬膳フレンチ講座は、外食でも薬膳できるよ!ということを、知ってもらいたくてはじめたとりくみです。

薬膳は無形のものだから、伝えるときには、なにかすご〜くおいしいモノに、ルールも理念もすべて映し出してもらうんです。伝えるだけならわたし一人でもできるけど、喜んでもらおうと思うとこれはね。わたし一人ではどうしたって、できないんです。

その「伝える」ということについて、アニメーション映画の細田守監督が、こんなことを言っていて、


作品づくりを全うできるかどうかは、
「これをお客さんに魅せて喜んでもらうんだ」という気持ちがあればこそ。
作家的な内的必然だけでは、続かない。



ハッ!と息を飲みました。

これ、「作品」を「講座」に置き換えたら、私のことみたいだと。伝える立場にいる人みんなに、これは当てはまるんじゃないかと。


何かを誰かに伝える人なら、きっと誰でもそうだと思うのですが、事前に準備をします。多かれ少なかれ。


たとえば「薬膳」について講義をするなら、薬膳について話せるよう、全体を把握し、当日、表にだせるように形にします。やってもやっても足りない気がして、徹夜したりしてね。

そんな、あひるが水面下で水かきを忙しく動かすような想いが、誠実さとして講座の中で届くなら嬉しいし、それも大事な要素なんだと思います。


だけど、それに気をくばるあまりに見失いたくないものが、1つだけあります。それは受け取り手の笑顔。それもただの笑顔じゃなく、心からのやつ。


これはわたしのごく個人的な経験ですが、8年前、まだヨガ講師、薬膳講師としても駆け出しのころ、稲村ヶ崎の古民家でクラスを開いていました。


20代からずっとOLをしていて「自分でクラスを開く」ということの、右も左もわからないままいつのまにか走りだしてしまっていたわたしは、「来る人はみんな私ごときの、何処の馬の骨ともわからない人間のところに、お金と時間をつかってきてくれてるんだ」と、思っていました。

だから、首尾よく100%アウトプットすることに、当日のエネルギーを全ー部、使い果たしていました。帰りの江ノ電は、座っていたのか立っていたのか、当時の記憶、ほとんどありません。


だけどそうしながら、だんだんに、
「自分が満足してもらうためにがんばっちゃうと虚しくなるんだ」
ということがわかってきました。きっちりやることより、相手が満足してくれているかどうかをみるほうがいいみたいだと。

それでもすぐには、切り替えられませんでした。

行ってみてお顔をみて、おしゃべりしながら、柳の枝のようにそれにまかせるということは、用意してきた一切を手放すこととイコールだったのです、当時の私にとって。

だから、わかっていてもつい用意してきたものをすべて出し切ってしまう、という日々が続きました。

すべて出し切り、残らない。ちゃんとやって、残らない・・・。アホみたいに1年も繰り返したでしょうか。いつの間にかわたしは「これとこれをこの順番でやる」ということを、前もって決めなくなっていました。

すると、わたしの中にあるものが出てくるようになりました。

思いがけない話をしたり、冷や汗もかくけれど、そこにいる人たちと心を通わせることができました。

帰り道も、お互いに心を通わせた、お互いに居心地がよかった、という、あったかい温もりだけが、胸の中に残るようになりました。


「あー楽しかった!!」 「また来たい!!」と言ってもらえることは、自分が、あー楽しかったまたやりたい!と思うことに繋がっていきます。

クラス運営をするのに大変なところと言われる、告知や集客が、苦にならないというところにもきっと自然に繋がっていってるんじゃないかなと思います。

クラス運営をするのに大変なところと言われる、告知や集客が、苦にならないというところにもきっと、自然に繋がっていってるんじゃないかなと思います。

とはいえ!
今でもうっかり段取りありきになって、トボトボ虚しい帰り道、あります。あー今日はやっちゃったなー、明日はお顔をみよう、一緒にたくさん笑おう!って思います。

これをお客さんに魅せて喜んでもらうんだ。
でないと、自分が続かない。

監督、映画界の第一線で活躍するあなたも同じ思いをしているんですね!?
細田守作品を、俄然、みてみたくなりました。


by iiyo-ok | 2016-09-19 21:21 | 薬膳フレンチ講座