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なつめ、ざくろ、いちじくの葉。



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なつめと、ざくろと、いちじくの葉。
漢字で書くと、棗、柘榴、無花果。
きれいな字面ですね。

昨日、海ヨガまでの間に遠藤の畑にいきました。
重田君の実家です。

重田君というのはゆうこの旦那さん。
ゆうこは、あゆちゃん同様鎌高の友達で、
3人とはもう長い付き合いです。

重田君の両親が営む畑は
2つ3つに渡っていて広く、
なのに、今年お父さんが急に亡くなってしまいました。

丹精込めて植えたオクラやインゲンや人参、
たくさんの野菜や果物を、
収穫することなく逝ってしまいました。

重田家のお父さんといったら、
笑顔と大きな声です!

すごく久しぶりに会うときでも、
「おーみほちゃんよ!◯◯◯…」
と、声をかけてくれて、
でも声が大きすぎて、みほちゃんよ、の後が、
いつもいまいち聞き取れず、
それでもあのおおらかな笑顔に、
いつも元気をいただいていました。

昨日もまだやはりそうでしたが、
お父さんが畑のどこにもいない事に
なかなか慣れることができません。
目や耳が無意識にお父さんを探してしまいます。

お母さん一人では到底まにあわない農作業を、
重田君とゆうこが週末に助けています。

お父さんがいたときにも出していたワイワイ市場に
今はお母さんの名前で、お野菜を出し続けています。
昨日は里芋がでていました。

家に着くと、まだまだたっぷりある里芋のお掃除を、
お母さんが庭にしゃがんでしていました。

ひとつひとつ丁寧に泥やひげを取り除いて、
商品にするには更に、水気をとり、袋詰めし、
テープで閉じ、箱に詰め、車に積む作業があります。
野菜の出荷は、たとえ小さな100円の袋であっても、
とても長い工程です。

なつめは、重田家と数軒先の農家さんの庭に
たわわに実っているのを摘ませてもらいました。
出荷もしないし、家族も食べないからと、
快く収穫させてくれるのです。

農薬をまいていないから、虫食いもあります。
虫くいなつめは、枝についたまま萎びていて、
手に触れるとすぐわかります。

巨大な脚立にのり、
固く張り詰めた実だけを選んでもぐ作業。

お腹の赤い蜘蛛や、大きなミツバチ、
雨上がりだったので、
落ちてくる水滴とも格闘しながら、
一人が脚立をおさえ、一人が実を摘みます。
摘む作業は、わたしよりゆうこが上手。

隣のおじさんに、一体何にするのかと聞かれ、
「この人薬膳の先生で、干して使うんですよ」
とゆうこが説明してくれました。

からだによいのはわかっているが、
市場では売れないのだと、
おじさんも説明をしてくれました。 

私の周りは、そんなことないのになー。
もし生のや、干したなつめが袋に入って売られていたら、
みんなこぞって買いにくるに違いないのですから。

生のナツメは、かじるとりんごの味がします。
赤味が薄かったので、
味見をすると、去年と同じに、
きりっと甘酸っぱさが口の中に広がりました。

はしゃぐわたしに、
だったらりんごを食べてはどうか、
などと言う重田君に
「栄養が違うんだよ」と、
お母さんが助け舟をだしてくれました。

お母さん、その通り!
わたしはそこに夢中なのです。
なつめの栄養が、りんごの栄養と、
それぞれ違うということに。

なつめは10月に実り、
私達の10月の不調を治すけれど、
りんごはりんごの旬に、
その時期の不調を治します。
気づけば、そうなっているのです。

つまり、畑と体は呼応していて、
畑のリズムにのれば、
生きてく上でそれが一番強い。
そんな神秘に魅せられて、
畑に出かけるようになりました。

作業はできないのですが(虫が苦手なのです)
未来の家には、ぶどうと、無花果と、
柿の木があります。

ミントやコリアンダー、
カタバミやギシギシやハコベラ、
泥づき葉つきの人参が
ワサーと台所の籠に、
置かれている光景も浮かびます。
怖いですねー。
いつか始まっちゃうのもしれませんねえ、畑しごと。

遠藤のおとうさん、おかあさん!
なつめもざくろもいちじくの葉も、
大切に頂きます。
今年もありがとうございました。




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by iiyo-ok | 2015-10-12 14:06 | みほこライフ